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斬月舞台感想(ネタバレ有)

興味はあったけど開催が東京、京都のみということでBlu-ray待ちの予定だった仮面ライダー鎧武外伝 舞台斬月ですが、ありがたいことに配信してくれたので見ました。

 

舞台は初めて見たんですが、開幕大塚芳忠氏のナレーションと共に聞き慣れたいつものBGMが流れてくるもんですぐにあ、これは完全に鎧武だ(当たり前)となって非常に入り込みやすかったです。

 

またスクリーンを使った変身演出や必殺技演出などもあり、ファイナルステージのショーをさらに豪華にした感じという印象でした。

 

ストーリーは完全に本編の後、映画やVシネよりも後(多分小説よりも後)の話で、

ざっくり書くと昔ユグドラシルの実験が行われたせいで大事故が起きた国に再び異変が起き、

貴虎が調査に向かうんですがそこで何者かに襲われて記憶喪失になり、国の地下世界へと落とされてしまう。

そこは少年たちがチームを組んで生き残りをかけて争っている世界だった…てな感じです。

 

この地下世界のチームが複数あるんですが、見ていくとこれがもう完全にチーム鎧武、バロン、レイドワイルドみたいな感じです。

 

特にアイム役の荻谷さんが声の張りが完全に紘汰さんって感じの力強さで、終盤グラシャ(ほぼ戒斗と思ってもらって大丈夫です)と一騎打ちするところの演技は極アームズやロードバロンにはならないものの鎧武本編46話のラストバトルを彷彿とさせる盛り上がりでした。

 

あと雪叢・ベリアル・グランスタインって言う名前だけで凰蓮だなってわかる権力者に雇われたプロの傭兵(後に貴虎に惚れる)とか、

チームを率いてたんだけど壊滅させられて後に雪叢に無理やり弟子にさせられる、策士を自称しているけどちょっと抜けてるフォラスとか

鎧武本編見てると舞台で出てきたキャラがこれはこのポジションだなってわかる感じなのである意味アナザー鎧武の世界って感じで面白かったです。

 

ちなみにさっきのフォラスは初瀬ちゃんと城之内を足して2で割った感じのキャラだったので生き残れるかなーインベスになっちゃうのかなーと心配しながら見てて、

雪叢に無理やり弟子にされたところでよっしゃこれは助かったな!と思ったのですが最後はインベスになってしまい悲しかったです。でも鎧武世界だと初瀬ちゃんインベス化は紘汰さんが決意をするための必須イベントだから仕方ない。

 

インベス化は原作でもあった流れなんですが、舞台と言う事で制約が無くなったのか地下世界という事もあり基本全体的に暗くて救いがない世界観です。

ここまで書いて思い出しましたが舞さんポジションのキャラだけがいない、というか女性キャラが一人も居ませんでした。それもあってひたすら泥臭くて暗いのかも。

 

まずチームの抗争自体がダンスバトルとかじゃなくて普通に鉄パイプやナイフでガチの殺し合いです。ただこれは前に読本かなんかで当初はカラーギャングの抗争っていうストーリーにしたかったけどニチアサでは流石にやれないのでダンスチームにした、

みたいなインタビューを読んだ気がするので、ある意味原案通りの話なんかなと思います。

 チームの抗争シーンは役者さん10~20名ほどが舞台に出てきてアクションを行うのでこれもライダー本編とは違った生身の激しい動きでとても見応えがありました。

 

また本編で紘汰さんがカチドキアームズ初変身で大暴れしながらぶっ壊したことで印象深いスカラーシステムもこちらではしっかりと登場してきました。

舞台となる国の設定がヘルヘイムによるインベス化の感染症が蔓延し、手に負えなくなったためスカラーシステムが起動され全て焼き払われたというあまりにも救いが無さすぎる状況です。

またここまで書いて思い出したんですがダンスチームが無いため当然DJサガラポジションも居ないので、本当にガチの命のやり取りしてる連中しか居ない感じですね。

 

そんな暗い中だけに悪役なんですがアドリブで笑わせてくる鎮宮パパや凰蓮そのまんまのテンションのベリアルの演技はいい清涼剤になってよかったです。

 

 

あと雅仁と影正というこの世界の呉島兄弟ポジションのキャラがいるんですが、

弟の影正は兄大好きでそれ以外は全てクズどうでもいいって思考の、個人的にはもっとヤバくなった光実って感じでした。

 

ミッチ自体鎧武の途中では一番ヤバかったキャラじゃねえかって感じですが、仲間が居て最後に救われたミッチと違いこっちの影正はダンスチームに入っておらずそのため紘汰さんポジションのアイムとはほぼ関わりがなく、また舞さんはそもそもそのポジションのキャラが居ない感じだったのでそのせいで歪んでしまったと思われます。

 

雅仁影正兄弟はポジション的には本編の呉島兄弟の位置にいるキャラなんですが、舞台の主人公が斬月ということもありこの二人も実質主役と言えるくらいのいいキャラでした。

 

影正は兄が死んだのは貴虎のせいだと逆恨みして襲ってきて、後に実は兄が生きてて兄から俺の手助けをしろと誘われるんですが、兄の目的が人類を支配することだったため

俺が好きな兄は人々を守る理想に燃えていた兄だったんだ!こんな歪んだ兄は見たくなかった!一緒に死のうと言って共に爆死しようと兄に襲い掛かるあたりは流石にミッチを超えたなと思いました。

 

また本編から映画を経て小説まで見たあとだと、紘汰さんも舞さんも貴虎もほかの仲間も居ないルートだとミッチもこうなっちゃってたのかなぁ…と思うところもあり、演じている原島さんの感情のこもりまくった叫び演技もあって個人的にはこの舞台で一番印象に残るキャラクターでした。

それと演者もネタにしてたけど死んだな…と思ったらまだ生きてたシーンが2回くらいあったのは笑いました。

 

兄貴の雅仁もアナザー貴虎というか悪いルートに進んでしまった貴虎という感じで、敵キャラとしてとても存在感がありました。

 

 

あとはフィギュアーツでも思ったけど斬月カチドキアームズ、動いてる姿見たらかっこよすぎてあやうくインベスになるかと思いました。

斬月素ですでに完成してるのにジンバーもかっこいいしカチドキもかっこいいし中の俳優までもかっこいいのは反則では?

 

真面目に久保田氏のアクションシーン、最初の特殊部隊相手に立ち回ってる所もそうだけど最後の火縄大橙DJ銃大剣持って一閃する所はなんかもう凄かったとしか言えないカッコよさでした。

 

 ジオウで過去作品のリバイバルが盛んになっている流れもあったと思いますが、ここに来て5年も前の作品のそれもサブライダーを主役とした新展開があったのは本当に鎧武ファンとしてうれしい話です。

欲を言えばカチドキ斬月はライドウォッチじゃなくてロックシードで出してほしかったですがやむなし。

 

 鎧武はライダーでは珍しい本編が終了した後のお話(映画フルスロットル、Vシネナックル、小説、舞台斬月)が多い作品で、本編自体ももちろんめちゃくちゃ面白いのですが本編が終わった後に生き残った人間たちが死んでいった者達の意思を継いで戦うってのをがっつり描いてるってのも他の作品には無い鎧武独特の面白さだと思っています。

 

なんでそろそろVシネブラーボ&グリドンそろそろ出してくれませんかねえ?